
中島卓偉とNHKが城を巡って合戦勃発ヵ!?
『中島卓偉のお城へ行こう! せーの、キャッスル! キャッスル!』TVKvs『お城へ行こう!』NHK趣味どき!
同じタイトルの番組が同時期に放送されて一触即発の事態に!?
独特の個性で人気のミュージシャン中島卓偉(文中敬称略)の地上派テレビ冠番組が始まった。
当然、音楽番組やありがちなトーク番組かと思いきや、なんと「城を現地案内する」というおよそミュージシャンらしからぬ番組。
もともと音楽界屈指の城マニアとして知られている彼だが、すでにTVK(テレビ神奈川)の音楽情報番組『MUTOMA』でやっていた城巡りコーナーが今期から独立して冠番組になったという。
『戦国鍋TV』でイケメン歴史エンタメ番組をヒットさせたテレビ局だけに、これもお家芸の“音楽”+歴史の組み合わせといえなくもない‥‥!?
(筆者も10代の頃はTVKの音楽番組を熱心に見ていたものよ)
10月8日の初回放送は奈良県の高取城。関東衆ゆえ関西の城郭に疎い筆者も「立派な石垣で有名な山城」ということくらいは知ってるくらいメジャーな城である(一般人ではなく城好きのなかでは‥‥ですが)。
番組内容は、中島卓偉がカメラマンと一緒に山城を登り歩きながら解説したり感嘆して「すげー!」とシャウトしたりするという極めて低予算な作りなのですが、ひたすら歩き回る人目線なので城跡歩きの臨場感を疑似体験することができます。
歩きながら携帯で写真を撮る姿も「城好き」丸出しで卓偉ファンにはほっこり対象であろうし、城好きなら縄張り図を指でなぞりつつ見れば愉悦のひと時を味わえること請け合いであろう。
‥‥と、これだけであればメデタイ話で終わるのだが、戦いの舞台である城の番組だけに、キナ臭い事態が勃発した。
NHKもいよいよクライマックスへ向かう『真田丸』の番組宣伝のためであろう、今年初頭から放送していた『お城へ行こう!』というお城案内のシリーズ番組を再放送し始めたのである。
NHK 趣味どきっ!(水曜) お城へ行こう! 名将の素顔をお城が“語る” 2016年10月〜11月[雑誌]【電子書籍】
意識してか偶然か番組名も同じ、「キャッスル、キャッスル!」は高田延彦などが参加していたプロレス興行「ハッスル」の決めポーズのパロディなのが明白だが、今度の相手はNHKだけに予算の差は歴然。
ナビゲーターは奈良大学学長(初放送時)で城郭研究者としても著名な千田嘉博氏と、天才モノマネ芸人で大河ドラママニアの松村邦洋氏。地元自治体も協力を惜しまない磐石の布陣だ。
NHK+三谷幸喜+大学学長+太田プロダクションという圧倒的な戦力に対して孤軍奮闘する中島卓偉にこそ、強大な徳川軍に決死の戦いを挑む大阪城の豊臣方武将の姿を重ねてしまうのは自分だけではあるまい‥‥。
しかも、初回から相手方大将の本拠地である奈良県を代表する城郭を攻めるという大胆不敵ぶり。これこそ大阪城から独立して大軍に挑むべく真田丸を築いた信繁の心意気を感じさせるではないか。
‥‥そ~んな妄想を無理矢理膨らましながら、今後も城攻めにおける軍目付(武将の戦いぶりを見届けて報告する役職)のような気持ちでこの番組を見届けていく所存にござりまする。以上! ドンドンドン(陣太鼓)。
『中島卓偉のお城へ行こう! せーの、キャッスル! キャッスル!』
テレビ神奈川(デジタル3ch)毎週土曜日9:15~9:30
https://www.barks.jp/keywords/nakajimatakui_column.html