古代アレクサンドリア図書館と視聴覚室の収蔵資料目録

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英国最恐の借金取り立て人 AbemaTV 『VICE』

time 2016/08/17

英国最恐の借金取り立て人 AbemaTV 『VICE』

「10年前までリバプール最大級の犯罪組織の一員として、麻薬組織と真っ向対立していたショーン・スミス。住宅地でマシンガンを乱射、人々を拷問し、手製のナパーム弾で敵を攻撃するなど、街中でテロ行為を繰り返していた。」というフィクション作品の登場人物のような経歴を持つ男ショーン。

“手製のナパーム弾”なんてどうやって造るんだよ???”と想像を絶するような人生を歩んできた男だが、「こうやって造るんだよ!」と製造法を明かされても世界中のテロリストが真似しそうだからこれ以上問わない。

そんな彼も今では格闘技ジムの指導者の立場。自ら汗を流し、身体を張って指導する姿は貫禄あるオッサンという雰囲気で、凄まじく凶暴な過去を持つような人間には見えない。

とはいえ、彼が教えているジム生は札付きいわくつきの野郎が多いようで、この日指導していた男もやけに身体の傷が目立つ。本人いわく、精神が不安定になると暴力的になり、自分の身体まで傷つけてしまう自傷癖があるとのこと。
その大きな原因として子供の頃に性的虐待を受けたという彼は、肋骨まで達しているという傷をわざわざガーゼを剥がして見せてくれる。地上派放送では流せないようなシーンだが、そういう過剰さが「やっぱりこの連中はフツーじゃねえわ」といったリアルな肌触りを感じさせる。

ジムの他の指導員も借金取り立ての手伝いをしているそうで、闇金ウシジマくんのカウカウファイナンスをマッチョにしたような社風というべきか!?

かといって自分ならこんなヤバそうな連中からはそもそも金を借りようと思わないから、取り立て専門のほうが彼らにとって適材適所なのであろう。

彼の人生最大級のピンチとして、コンテナに監禁されて銃撃された挙げ句、車に突っ込まれて殺されそうになったことがあるとのこと。引田天功かブルース・ウィルスじゃないと脱出できないようなデンジャラス体験だが、「どうせ殺されるなら闘ってやるぜ!」と奮いたったせいでなんとか生き延びたという。バイオレンスとスリルとサスペンスとアクションシーン満載な退屈しない人生ですな。
そんな「やんちゃ」という言葉の限界値を遥かに超えた過去を持つ彼も、今では過去の自分と同じような境遇の若者に手を差し伸べたいと思っており、社会からはみ出てた連中を格闘技を通じて更生に導いているという。

そのせいか、彼のもとに集まってくるのはひと癖もふた癖もある連中ばかり。仲間として信用していた男には裏切られ、前述のジム生もクスリに手を出してラリった挙げ句に風呂で自分で額の動脈を切って緊急入院。トラブルまみれの前途多難な人生はまだまだ終わりそうにない。

そんな彼も守るべき妻子を持つ身。過去の抗争で今でも彼に恨みを抱いている連中もいるのであろう。取材で頼まれても、娘の顔は公表されたくないという親心を語るのであった。
世の中にはどうしてもマトモで堅気な人生を送れない人もいるわけで、行政システムでは救いの手を差し伸べるのが難しい人々にとっては、彼のような存在が駆け込み寺やアジールのような役割を果たすのだろう。ショーンのような男の仕事も、社会の多様性のひとつなんでしょうナ。

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