古代アレクサンドリア図書館と視聴覚室の収蔵資料目録

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“百物語”に行って怪談を99話聴いてみた

time 2016/09/23

“百物語”に行って怪談を99話聴いてみた

怪談好きの友人に誘われて、『深川百物語怪談会』というイベントに行ってきたんですよ。

深川は怪談で街興し(商店街振興?)を試みているユニークな街で、先月も『深川お化け縁日』というフリーマーケット的イベントが行われたばかり(それも誘われて行きましたが)。
『深川百物語怪談会』には3年ほど前にも行ってますが、その時は近くの公民館(?)で畳敷きの部屋で行われたため、江戸の昔、好事家が集まって行われた怪談会のような雰囲気を感じたものです。

筆者は子供の頃から大のオカルト好きで、「面白い話」ジャンルのひとつとして怪談もかなり好きなほうですが、さすがに怪談99本となると時間も掛かる。

“百物語”なのに99話? なのは百話まで話してしまうと怪異が起こってしまうため、一話だけ残して“寸止め”するそうです‥‥。

前回参加した時は一晩かかって終了は明け方(途中何度か休憩アリ)。その時は体調が思わしくなく、ほとんど横になって聴いているような状態に陥ってしまった。別に霊障とかではないのだけれど‥‥。

長時間イベントだけに、日常的に睡眠不足な自分は途中で寝てしまうと話者に失礼ではないかと思うし、食事やトイレも事前に済ませておかなければいけない‥‥わけじゃないんですが、(途中の出入りは自由なので)せっかく怪談会に来たのに、興が醒めるようなことは避けたいのが人情というもの。

しかも年々参加希望者が増えているそうで、今回から会場は深川江戸資料館に。時間ちょうどに会場入りすると、椅子は普通のパイプ椅子。これはケツが痛くなりそうだとクッションを持ってこなかったことを後悔するのであった。百物語ともなると、聴くほうも準備をしたほうが良いのです。

怪談専門誌「幽」編集顧問で文芸評論家の東雅夫氏と深川出身の作家日影丈吉の姪という丸山くみ子さんのオープニングトークでスタート。日影丈吉はアテネフランスに学び、坂口安吾と同人誌活動をしていたという当時らしい文学青年で、主に探偵小説で活躍。

丸山さんの記憶にあるかつての深川は、今ではマンションとアスファルトに区切られた街に変わっているものの、そういう街で怪談会を開催するのも、古を偲ぶよすがになるのかもしれない。

 
いよいよ怪談が始まるが、今回は区立資料館が会場ということで終了時間までに終えるようにしましょうという説明が入る。主催者側の方がタイムキーパー的な進行役も務められて、同時に語り役もこなすという、好事家イベントも規模が大きくなるにつれて大変になっていくんだなぁと思わされる。コミケもこんな感じで成長していったのであろうか。

というわけで続々と怪談が語られていくのですが、参加者も語られる怪談も以前より幅広くなっているようで、王道的な実話怪談から、業界裏話的な怖い話、“怪談女子”ともいうべき若い女性もどんどん語る。

ここ数年の間でも怪談人口? がどんどん増えているような印象があるのだけれど、これは動画サイトの影響力も大きいのかしらん? 若い子なら「怪談動画ネイティブ世代」ともいうべきでしょうか。

今回は12時頃に始まり、途中休憩を挟んで会場を「江戸の下町」が再現されている地下の展示ホール(?)の蕎麦屋台前に移して8時半頃に無事終了。

自分は「オカルト好きの霊感無し」なので霊体験というものが一度もなく、金縛りすら経験したことがない。それにかなりの近視だから、深夜に目が覚めて時に天井や壁や窓に霊の顔や姿が浮かび上がっても気付かないかもしれない。それ以前に、ほぼ毎日夜明け近くまで起きているから、活動タイム中の霊に暗闇の中で出会うことがなさそう‥‥霊との「出会いが無い」んですな。

 
若い頃はお笑いをやっていたので、ハタチの頃から漫才やコントの台本、出版業界に入ってからもお笑いネタコラムみたいな文章をずっと書いてきたせいか、何か話のネタを思いついたり聞いたりしてもお笑いネタに変換する習慣がついてしまい、「恐い話」というものを一度も書いたことがない‥‥。「恐い話」のパロディならいくつも書いてきたけれど。

 
今回の怪談会でも幾つかあった「本人や知人の貴重な体験談」は鉄板ネタになるけれど、一生に何度も巡り会えるものではないから、それだけでは運頼りになってしまう。自分のような霊感無しにはお手上げですな。

そういう意味では、「怪談の創作術」というのは(実体験や実話が元でも)、いかに話の構成を巧みにするのかが鍵となるのかなと感じつつ地底への怪談‥‥ではなく階段を下って帰路に就いたのでした。(要するに地下鉄で帰ったということです、ハイ)

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