古代アレクサンドリア図書館と視聴覚室の収蔵資料目録

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何度でも行きたい世界のトイレ ロンリー・プラネット編 中島由華訳 河出書房新社

time 2016/09/19

何度でも行きたい世界のトイレ ロンリー・プラネット編 中島由華訳 河出書房新社

世界中のユニークなトイレを紹介する写真集
トイレ版『世界の車窓から』『世界の街道をゆく』あるいは
トイレに特化した『80日間世界一周』みたいな!
これを読めば君も『トイレット博士』になれるかも!?

 

最近はデザインに凝った公衆トイレが増えていて、一見はトイレだとは気付かなかったり、観光地だと土産物屋かなと勘違いしてしまったり、思わず写真を撮りたくなる、もっといえば住みたくなるような素敵な厠も少なくない。

とはいえ、観光地でもちょっとアクセスの悪いような場所だと建築現場によくある素っ気ない仮設置トイレだけだったりして、(それでも無いよりは在るほうが全然マシなので文句を言うつもりはありませんが)用を足しながら頭をよぎったのは「そういえば海外の名所や観光地のトイレってどんな感じなんだろう?」という思いでした。

そんな私の疑問を解決してくれる一助となったのが、本書との出会いでした。

アルカトラズ島のいかにも監視塔といったトイレから、カナダ北極圏ツンドラの雪原にある野外トイレでは「オレンジ色の帆布で覆われているのは、プライバシーを守るためではなく、尻が便座に凍りつくのを防ぐためである」と解説。目立つオレンジ色じゃないと天気が悪い日は見つけられなくなるという理由もあるのだろう。

宇宙空間用の吸引式トイレ。ラオスのジャングルにただ置かれた洋式トイレはモノリスのようでもあり、モスクワ赤の広場の伝統模様に彩られたトイレは、マジシャンが手品に使いそうな派手派手ぶり。

ガンジス川ほとりの町の野外トイレの壁にはシヴァ神を現すコブラが描かれていたり、紀元前のカルタゴや、トルコのエーゲ海地方エフェソスの紀元1世紀の簡易水洗トイレを見て民族や歴史に思いを馳せてもよし。

絶景系トイレ、というジャンルで括れば、砂漠や海や高山。キリマンジャロ、フィンランド、椰子の実が落ちてきそうなカリブのトイレ島。高所恐怖症の人ならトイレに入る前にチビってしまいそうなスロバキアの山小屋トイレが極みか。

もちろん、アイディアのインスパイアの源泉になりそうな各国のアート系トイレも紹介。

ちなみに日本のトイレは「ハイテクトイレ」と「ジョイポリスのゲームつきトイレ」が紹介されている。

家電量販店などのトイレでは商品宣伝も兼ねてか、最先端のいろんな機能付きトイレが設置されていたりするが、機能が多すぎてかえって使い方がわからず、あまりのスイッチの多さに「ここは最新鋭戦闘機かガンダムのコックピットか!?」とパンツをおろしたままおそれおののいた経験がある方も少なくないであろう!?

下手なスイッチを押すとミサイルが発射されるのではないかと恐怖に駆られてしまう。(ちなみに戦闘機パイロットが操縦中に催した場合は‥‥検索してみてください‥‥)

まぁ、それはさておき、この本では撮影箇所の地図が掲載されているので、この本片手に世界のトイレ巡りをするのも良し。旅行会社がツアーにした場合の価格は1010(トイレ)かな? ‥‥おあとがよろしいようで‥‥。

最後に気になったのは、掲載した写真のうち、著者はどれくらいのトイレで実際に用を足したか、という一点ですかな。

出版社が河出書房新社なのはいかにも社風を感じさせますが、編者が「ロンリープラネット」という名称なのにニヤリ。有名な旅行ガイド系のプロダクションのようですが、トイレは一人で入るのが基本ですからね。

この本がどれだけ好評を博すのかは未知数ですが、続編を期待するなら世界遺産のトイレだけ写真集か、視点を変えて世界遺産のユニークなお土産を集めた本とか(世界遺産版・みうらじゅんさんの『いやげ物』みたいな)を期待してしまいます。

個人的に見たいと思っているのは、日本の草野球用の地方野球場の写真集でしょうか。地方に行くと結構山の中にも球場があったりして、ここで地元の野球好きの人の人生と折り重なるいろんなドラマがあったんだろうなぁと思ったりするわけですが、そういうインタビューと併せた写真集を読みたいんですよね。日本中のどこにでもあったはずのフィールド・オブ・ドリームスみたいな感じで。

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