古代アレクサンドリア図書館と視聴覚室の収蔵資料目録

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『ベスト・キッド』

time 2016/08/06

『ベスト・キッド』

「トンデモ空手映画」と笑うなかれ
オッサンになってから『ベスト・キッド』を見たら
青春映画としてイイ作品なんじゃないかと思うようになっていた

テレビ東京が誇るキラー・コンテンツ(俺にとっての)『午後のロードショー』で『ベスト・キッド』を放映していたので思わず視聴。この作品は確か自分が中学生の頃に公開されて、映画館で見た記憶がある。自分がガキんちょ~中学生くらいの頃は空手&カンフー映画ブームで、いまや失言王のジャッキー・チェンの作品を筆頭に少林寺の映画などがガンガン公開されており、ガキ男子魂をワクワク躍らせながら映画館に向かったモンです。

カンフー映画は画面が縦に伸びる香港製、空手映画はもちろん日本製という先入観があるなかで、MADE in USAの“KARATE”映画ってドンナモンジャイと思いながら見たところ、王道熱血少年スポーツ漫画のようなストーリーに時々ややアレな「アメリカ人の日本人武道家イメージ」や、有名なキテレツ稽古シーンがスパイスのように笑いを誘いつつも、最後はきっちりと勧善懲悪カタルシスを味あわせてくれて、何気に期待以上に面白くて得した気分になった記憶があります。もちろん、当時はそんな分析をしつつ映画を見ていたワケではないけれども。

それもそのはず監督が『ロッキー』のジョン・G・アヴィルドセンという人。主人公の少年「ダニエルサン」がロッキーと同じイタリア系というのもちょっと意味アリ気ですな。

USAエンタメ作品にありがちな、“脳天気おバカ”でも、やたらガッツとリーダーシップに溢れる理想的アメリカ人男性像でもなくイケメンでもなく、気弱でおっちょこちょいでサエないのび太くん型高校生男子が主人公。“オレたちの強いアメリカン・ヒーロー”が大好きなハズのヤングヤンキー(アメリカ白人のほう)もこんな弱っちぃ主人公に共感して感動したりすんのかなと永らく疑問だったけれど、それはエンタメ映画という先入観強めで観ていたせいで、青春映画として観るとすんなり納得できるのでした。

「『ロッキー』が放送された翌日は早朝ランナーが増える。しかし一週間くらいで元に戻る」というあるあるネタがありますが、この映画もオッサンになって観るとかなり自己啓発的で、ミヤギさんの「深そうな言葉」もアメリカ人がイメージする東洋哲学的なイメージなんでしょうな。

ついでにミヤギさんは伝説の日系人部隊442連隊に所属していたという設定が出てきて、アメリカでの「元442部隊カミングアウト」には水戸黄門の印籠のような効果があるのかと思ったり。

まあ、オッサンになるまでいろいろ映画を見ていると、単に奇を衒っただけのような作品は食傷気味になってくるもので、ベタと言われてしまうような王道展開をいかに面白く見せてくれるかという技巧に興味が移ってきたりします。その点この映画は大変よくできていると思いました、ハイ。

で、確認のために検索してamazonでレビューも見ると、みんな結構最初から青春映画として観ていて感動していた様子。星も高得点。どうやら俺の心のほうが悪役空手コーチのように汚れていたようだ‥‥。

視聴後、空手が東京オリンピックの正式種目に決まったと知る。『ベスト・キッド』もそれを後押しした陰の力の一つに違いないであろう、きっと。

『午後ロー』では今週から「金曜日はベストキッド!」ということなので、ヒット映画が続編を重ねるほどトホホ化していく過程を汗をダラダラかきながら鑑賞していくつもりであります、押忍!

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